線状降水帯はなぜできる?いつから?ゲリラ豪雨とはどう違うの?

日本で起きる気象災害は、台風、豪雪、梅雨です。
その中で今回は、最近よく聞くようになった「線状降水帯水」について調べてみました。

線状降水帯とはなに?

「線状降水帯」とは、次々と発生する発達した雨雲(積乱雲)が列をなした組織化した積乱雲群によって、数時間にわたってほぼ同じ場所を、通過または停滞することで作り出される、線状に伸びる長さ50km~300km程度、幅20km~50km程度の強い降水を伴う雨域のことで、線状に伸びた地域に大雨を降らせるものです。

 

なぜ最近よく聞くようになった?

梅雨期豪雨災害は主な原因が発達した積乱雲です。この現象自体は実は昔からありました。しかし、これは衛星観測が難しく、気象レーダーによる観測が高度化しなければ、内部構造がわかりませんでした。
近年の気象レーダー技術の発展により、特徴的な降水帯が見られるようになりました。その後研究が進み、「線状降水帯」という名前が付けられたのです。

2021年6月からは、線状降水帯による「顕著な大雨に関する情報」が気象庁から発表されるようになり、「線状降水帯」という言葉が一気に社会に浸透しました。
気象レーダーの進歩がなければ、私たちはその原因をしることができなかったのですね。

 

線状降水帯はなぜできる?

大雨をもたらす原因は、積乱雲です。この積乱雲が連続して発生し、上空の風の影響で帯のように連なると線状降水帯となります。積乱雲が1つであれば、雲が風に流され、雨は一時的なものになりますが、積乱雲が帯のように連なった線状降水帯の場合、長時間にわたり大雨になります。

 


線状降水帯が九州に発生しやすい理由

九州地方は太平洋と東シナ海に接しています。
太平洋高気圧が日本列島の南に停滞した時、高気圧の縁に沿って暖かく湿った空気が日本に流れ込みます。
この空気の入口が九州の西側の東シナ海上になるため、九州で線状降水帯が発生しやすく、梅雨末期には梅雨前線が停滞し豪雨災害が発生しやすいのです。

 

ゲリラ豪雨とはどう違うの?

線状降水帯は雨を降らせる積乱雲の連なりを指すものですが、ゲリラ豪雨や梅雨とはどう違うのでしょうか?

 

ゲリラ豪雨とは?


ゲリラ豪雨とは、大気の不安定な状態により突発的に起こる局地的な大雨のことです。1つの積乱雲によって発生するため、狭い範囲急に激しい雨が降り、1時間ほどでおさまります。
ゲリラ豪雨は一時的な大雨をもたらすものに対し、線状降水帯は長時間の大雨をもたらすもので、我々が受ける影響も大きく異なります。
また、よく聞く「ゲリラ豪雨」とは、実は気象用語ではなくマスコミ用語です。天気予報では「ゲリラ豪雨」ではなく、「局地的大雨」という言葉が使われています。

 

梅雨とは?

梅雨は温かい空気と冷たい空気がぶつかることで発生する「梅雨前線」によるものです。日本では5月~7月頃に梅雨前線が発生し、長期間にわたって雨の多い日が続きます。

ゲリラ豪雨の発生の予測の方法

こんな状況になったらゲリラ豪雨が近づいているサインです。
・真っ黒い雲が近づき、周囲が急に暗くなる。
・雷が聞こえたり、稲妻が見えたりする。
・冷たい風が吹き出す。
・大粒の雨やヒョウが降り出す。

大雨発生時の対策

線状降水帯の発生が発表された場合、その後数時間にわたって大雨となる可能性があります。また発表された時点ですでに雨が降っている場合もあるため、以下のような点に注意して対策をとることが大切です。

・外出や屋外での作業を避ける
・川沿い・海沿いに近づかない
・避難所への避難・垂直避難・在宅避難など、状況に応じて適切な避難を行う
・気象情報・自治体からの避難情報を随時確認する

 

まとめ

最近よく聞くようになった「線状降水帯」。実は昔からあった自然現象なのだということがわかりました。
積乱雲は衛星観測が難しいため以前は構造が解らず、気象レーダーによる観測が高度化したおかげで、内部構造を知ることができました。

日本各地にレーダーが配備され、その解像度が徐々に増していくことと共に、長年の研究によってやっと解明され、「線状降水帯」と名前がつきました。

現在においても、気象学ではまだまだわからないことがたくさんあって、研究者の方々や関係者の方々が努力をなさっています。そのおかげで、わたしたちは天気予報を知ることができています。ありがたいですね。


 


 

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