政治・経済

【2023】入管法改正案ってなに?わかりやすく解説!何が変わるの?

最近ニュースなどで目にする、『入管法改正案』

ワイドショーなどで、批判されていたり、取り上げられているのもよく目にはしますが
何の狙いがあって、何が変化するかなどがそこまで分からないでします
人権問題や難民問題にも繋がる人とも述べてるいる人もいるので、益々気になりますよね

そんな訳で今日は入管法改正案について
何の法律をどんな問題を改正するために変えるのかについて解説していきます

入管法改正案を分かりやすく解説!何の為の改正?

初めに簡単に入管法とその改正案について解説していきます
箇条書きで説明すると

  •  難民申請中の外国人について
    申請回数が3回以上になった場合や過去に犯罪歴がある場合などは強制送還できるようにする
  • 強制送還を妨害した場合は懲役1年以下の刑事罰を科す
  •  退去するまでの間、施設に収容するとしていた原則を改め、入管が認めた
    『監理人』と呼ばれる支援者らのもとで生活できる『監理措置』という新たな制度を導入する
  • 難民条約上の難民には該当しないものの国際的な保護を必要とする人を対象に、一定期間の在留資格や生活支援などを与える「補完的保護」という新しい制度を導入する
  •  難民認定が適正に行われるよう、専門的な職員を育成することや、難民認定手続きの透明性や迅速性を高めることなどを法案に盛り込む

この法案は、日本に来ている外国人の方に関する法律を変えるもの!

外国人の方は、日本に来るときに、どんな目的で来たかを証明する必要があります
例えば、勉強するために来た人は「留学」という目的で来たことになります
この目的のことを『在留資格』と言います

この法案では、在留資格が『難民』という人について、いくつかのルールを変えようとしています

  • 「難民」とは、自分の国が戦争や災害などで自国に安全に住んでいられない人のこと

入管法改正案はどんな意図があって作られたの?入管法とは?

じゃあ、改正案って何のために作られたの?って疑問が浮かびますし
そもそも入管法って何なの?何で改正って思いますよね

そもそも入管法って何?

外国人の方を、日本の社会で受け入れて、誰でもどんな国の人でも日本で日本人と尊重しあって生活する事は大切ですよね

でも

全ての人を、受け入れてしまうと問題が生じます
日本でのルールを守らない人、海外で犯罪を起こして日本に逃げてこようとする人など
そうなると、日本人も安心出来ないし、ルールを守ってる外国人の方も勘違いされて差別受けてしまったり、安心出来ない社会になってしまいます

そうならないために
入国審査を行なって、入国していいか、在留をしても大丈夫かを判断する
在留を認められた人にも、ルールを守って貰うために在留資格という許可を渡しています

その様な判断などを行なっているのが入管法です

入管法で日本から強制的に退去させられる人ってどんな人?

ルールを守らない外国人がいるのも確かな問題です。

  • 不法入国をした人
  • 在留期間を超えてまで日本にいる人
  • 許可を得ずに働いてる人
  • 日本で犯罪を犯して、捕まった人 など

このような人達を、国としては日本の安全の為にいて欲しくはないと考えて
海外に強制的に退去させる、強制退去を行なっています
それによって、住みやすい社会を保っています

結構想像しやすいですよね、警察密着番組などで外国人の方が警察の職質された人が
資格がなく不法就労者だったり、在留の期間オーバーだったりを見た事がある気がします

そこまでして日本に居たくて日本で働きたいと思ってもらえるのは良いかも知れないですが
ルールは守って貰わないとって気持ちもあります

今の入管法の何に問題があるの?

やっと本題になるのですが

先ほど、あげた強制的に退去されるべき人達の中にそれを拒む人達がいます

拒んだって、しちゃえば良いじゃんとも思いますが
現在の入管法においてそこに問題があるのです。

  1. 難民認定手続き中の人は送還が出来ない
    現在の方では、難民申請をして難民かどうかの判断が下るまで
    何回でも理由を問わず、送還が停止されます。
    そこに目をつけて、難民認定の申請を繰り返し回避している人達がいます
  2. 退去を拒んでいる人を、受け入れない国がある
    強制送還の際は、その人と共に入国警備員が飛行機で、本国まで行き
    その国の政府に引き渡す必要があります
    その場合、相手の国は国際法上、自国民を受け取る義務が発生します
    しかし、それを拒否する国が存在します
  3. 送還を妨害して飛行機に乗らない
    強制送還を拒む人の中に、飛行機の中で暴れたり周りの人に迷惑をかける人がいます
    その場合、機長が周りの人の安全などを考えて搭乗を拒否することがあります
    そうなると、本国に送り届ける事はできません

この様な問題が発生していて、しかも現行の入管法では対処できない
それが、入管法改正案の意図と考えられます

入管法改正案で強制送還を拒否した人はどうなる?

では、改正案ではどう変わるのか?

  •  難民回数が3回以上になった人は申請中でも退去させる事を可能に
  • 3年以上の実刑に処された人
  • 強制送還を妨害した場合は懲役1年以下の刑事罰を科す

となっていて
何回も申請したり犯罪を犯した人は強制送還し、妨害する人は刑事罰を受ける事になります

これは、刑事罰を受けされるのが目的ではなく
『刑事罰嫌でしょ、大人しく帰ろうね』と自らの帰国を促すのが目的です

また、3回以上の申請でも相当の理由がある事が、分かれば送還は停止されるようです。

入管法の問題と収容施設の問題

入管法改正案の中に収容について書かれていることがありますが
収容施設にどのような問題があるのでしょうか?

現行の入管法では、送還が決まったら収容施設で過ごすことが決まっています

しかし、送還を拒んでる人はずっとその施設で過ごすことになります
その収容の長期化が問題点となっています。

本来長期間過ごすべきではない施設なので長期間いる事によって、健康上の問題が生じたり
収容を拒んだ人が問題を起こしてしまったり様々な問題が起きる原因となります

また、現行法では長期的な収容を解消・防止するための方法として
『仮放免制度』を使うしかありません

仮放免の制度は、元々は健康上の理由がある人に限って一時的に収容を解除する制度です
しかし、この制度を悪用し逃亡する人達も多く
収容された時に、ハンガーストライキや仮病などを使って仮放免されようとする人もいます

また、これは想像ですが収容施設で働く人達が、多くの問題に晒されて精神的に疲弊し
施設にて本来するべき事を出来なくなってしまう
施設にいる人達を一概に問題を起こす人、と思ってしまい正しい対応が出来なくなってし
うなどもあると思います。

入管法改正案で収容施設の問題はどう変わる?

  • 収容施設で起きている問題に対して改正案では
    退去するまでの間、施設に収容するとしていた原則を改め、入管が認めた「監理人」と呼ばれる支援者らのもとで生活できる「監理措置」という新たな制度を導入する

としています。

これまでの『全件収容主義』とも言われていた状態を個別に収容か管理措置か選択して判断していくように変わっていくき

その判断は、逃亡の恐れは無いか、送還者本人に不利益が無いかなども考えて判断していくようです

  • 長期化を防止するために3ヶ月間毎に収容の安否を見直して、監理措置でも良いと判断されれば
    監理措置に移行
  • 健康的問題の防止のために3ヶ月毎の健康診断の実施
  • 職員の人権指導

など、収容施設のあり方も変えていく判断をしていく様に見えてきます

入管法改正は紛争避難民を受け入れる為?

そして、最後の問題に戦争避難民に対する問題です

2023年現在起きている、ウクライナとロシアの戦争
この戦争でウクライナから日本に逃げてきた人沢山います

しかし、その人達は難民として扱われない場合があります

難民条約上の難民認定は

  1. 人種
  2. 宗教
  3. 国勢
  4. 特定の社会集団の構成員
  5. 政治的意見

これらのいずれかの理由によって迫害を受ける恐れがある人が難民とされています

この為、紛争避難民は確実な保護を受ける事ができないかも知れません

現在、ウクライナから避難してきた人達は、緊急措置として法務大臣の裁量によって保護されています。

紛争と戦争は大きな違いはありません、短く小規模なら紛争、長引くと戦争と言われう事があります

入管法改正案で紛争避難民の保護はどうなるの?

紛争避難民の方々を難民と同様に保護できる様に

  • 難民条約上の難民には該当しないものの国際的な保護を必要とする人を対象に、一定期間の在留資格や生活支援などを与える「補完的保護」という新しい制度を導入する
  • 補完的保護対象になった人は、難民と同様の在留資格を得られる

様に変わるそうです

これは、当たり前と言えば当たり前に思える判断に思えますね

まとめ

今回は入管法改正案について

  • そもそも入管法って何のための法律?
  • 現行の入管法の問題点
  • その問題点を改正案ではどう変えていくのか

などついてお話ししていきました。

私たちが知らない問題が多く存在しているのだと、思いますし
それを国がちゃんと解決して
日本に住む人も、海外から来る人達も日本をもっと楽しめる様になればなと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。